THE LAST OF US

THE LAST OF US

The Last of Us

2023·ドラマ·シーズン2·8.8

あらすじ

菌類の感染爆発で文明が崩壊した世界。密輸業者ジョエルは、免疫を持つ少女エリーを研究施設まで護送する任務を受ける。過酷な旅路で二人の間に生まれる絆を描く。

レビュー

『THE LAST OF US』はPlayStation 3向けに2013年に発売されたノーティドッグのゲームを原作とするHBOのドラマシリーズで、クモノスタケ菌(コルディセプス)の変異体に感染した人類が崩壊した世界で、密輸業者ジョエル・ミラーが免疫保持者の少女エリーを西部へ送り届ける物語だ。クリエイターのクレイグ・メイジンとニール・ドラックマンが共同開発し、ゲーム原作ドラマとして近年最も忠実かつ拡張的な翻案として評価されている。 第3話「Long, Long Time」はシリーズの白眉だ。ゲームではNPCとして数分しか登場しないビルとフランクの関係を30年間にわたって描き、核戦争後の隔離地区で二人が出会い、生き、老い、死を選ぶまでを独立したエピソードとして完結させた。ニック・オファーマンとマレー・バートレットが演じるこの二人は、台詞の量と感情の密度において、ゲーム全体を超える存在感を持って画面に刻みつけられる。「世界が終わった後に見つけた最良のもの」という主題が、最後のベッドシーンで静かに完成する。 ペドロ・パスカルのジョエルは、娘のサラを失った後の20年間を身体と声の質で体現している。感情を殺して生き延びてきた男が、エリーの存在によって再び痛みを感じ始めるプロセスは、台詞より行動で語られる。ベラ・ラムゼイのエリーは原作のエリーとは異なる解釈をしながら、十代の硬さと壊れやすさを同時に提示する。二人の関係が「親子愛」として成立していくまでの距離感の変化が、シリーズの感情的中心軸だ。 ゾンビ的な感染者(クリッカー)の造形は、CGIを最小限に抑えて実際の俳優がプロテーゼを身につけて演じており、生物としての重みと不気味さを保っている。第2シーズンから原作のパート2(アビーとエリーの対立)へと移行する予定であり、原作同様に賛否が分かれることが予想されるが、その構造的な冒険こそがこのシリーズの核心的な誠実さでもある。 ジョエルとエリーの旅が通過する各地域——ボストン隔離区・ピッツバーグ・ワイオミング——はそれぞれが異なる社会組織の実験として描かれる。軍事支配の隔離区、生存者のギャング組織、宗教的コミューン——これらは崩壊後の人間社会がどのような形を取るかを多様に提示し、単純な「善悪」ではなく「生き残り方の多様性」として機能する。 カンザスシティ編(原作にない追加エピソード)でのキャスリーン(メラニー・リンスキー)とヘンリーの対立は「革命の正義が腐敗する」というテーマを視覚化する補完として機能している。キャスリーンが「正義の復讐者」として出発しながら、個人的な憎しみに飲み込まれていく過程は、ジョエルの旅の文脈に新たな問いを追加する。 ペドロ・パスカルとベラ・ラムゼイの組み合わせが生み出す画面上のケミストリーは、脚本が設計した感情的な軌道を超えて機能する部分がある。特にワイオミング到達後の場面では、二人が「何も言わなくてもわかる」という関係に達していることを演技の質感で示しており、この沈黙の中の親密さが視聴者を最終回の選択への準備として機能させる。世界の終わりを描きながら、究極的には「誰かのために生きることを選ぶ」という普遍的な問いを提示するシリーズとして高く評価される。 ゲームを知らない視聴者は純粋なポストアポカリプス・ドラマとして楽しめ、原作プレイヤーは忠実な翻案の喜びと新解釈の驚きを同時に得られる。第3話「Long, Long Time」は、シリーズ全体を知らなくても単体で視聴する価値がある現代テレビドラマの傑作短篇として、Netflix・HBO双方でトップ評価を受け続けている。感情的な重さに覚悟をした上で見ることで、その深みが増す。 【外部評価】IMDb: 8.5/10

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